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ケルト、癒しと再生の森【ケルトの死生観】武部好伸
自然と共生する循環的な宇宙観
渦巻き紋様に象徴される根源的生命観
時空も生命も変幻する不確かさの感覚
混迷の時代だからこそケルトから学べ!
ヨーロッパの古層に広がるケルト
みなさんは、「ケルト」と聞いてどこを連想するでしょうか?アイルランド?実はケルトはヨーロッパの中央部に広がった古代文明です。大陸部に広がったケルト文化は、やがて海を渡り島へと伝わります。ヨーロッパ古層に広がったケルトを知るとキリスト教やギリシャ文明だけでは見えない別の姿が見えてきます。古層のケルトを見ると、そこには自然と共生した循環的な宇宙観や渦巻き紋様や絡み合う組紐など生命の根源的なものに迫るような生命観を見てとれるのです。
日本とケルト、そしてケルト音楽
ユーラシア大陸の東西の端と端に位置する日本とケルトは共通点が多いとも言われています。四季折々の感性を大切にし自然と共生してきた文化、妖精・八百万の神など目には見えない世界を大切にしてきた文化、古代に見られる巨石信仰の痕跡・・・。そして世界的なアイルランドの歌手エンヤ、あるいは、映画「タイタニック」に流れるケルト音楽の味わいは、癒しと再生の感性で私たちに近しいと感じないでしょうか?
The Secret of Celt ~ケルト、癒しと再生の森~
「ケルトの死生観」(84分)
ケルトは、キリスト教が伝来し習合された後でもケルト十字と呼ばれているように円環を配したり、渦巻紋様や螺旋紋様を多用し生命の根源的な表現に触れたり、さらには、ハロウィーンの原形であるサウィンと呼ばれる日が1年の初めのサイクルを形成するなど、生と死は密着しており循環型の生命観を形成していました。ヨーロッパ各地に残るケルトの痕跡を取材してきた武部氏が豊富な資料により、ケルトの全体像を紹介しながら、死をどうとらえていたかを解説いたします。
※注:「聖なる次元へ~様々な死生観を巡って~」と同じ映像になります。
<武部好伸 プロフィール>
<武部好伸 プロフィール>
エッセイスト。1954年、大阪市生まれ。大阪大学文学部美学科卒。元読売新聞大阪本社記者(1995年に依願退職)。日本ペンクラブ会員、関西大学社会学部非常勤講師(メディア専攻)。映画、ケルト文化、洋酒、大阪をテーマにユニークな執筆活動を展開中。新聞、雑誌、ネット媒体への寄稿、講演、テレビ・ラジオ出演など積極的に活動している。日本経済新聞の映画評を2006年1月から2019年3月まで担当。
主な著書に、『スコットランド「ケルト」紀行~ヘブリディーズ諸島を歩く』、『中央ヨーロッパ「ケルト」紀行~古代遺跡を歩く』、『アイルランド「ケルト」紀行~エリンの地を歩く』など「ケルト」紀行シリーズ全10巻(彩流社)、『スコットランド「ケルト」の誘惑~幻の民ピクト人を追って』(言視舎)、『ケルト映画紀行~名作の舞台を訪ねて』(論創社)、『ぜんぶ大阪の映画やねん』(平凡社)、『大阪「映画」事始め』(彩流社)、『シネマティーニ 銀幕のなかの洋酒たち』(淡交社)、『ウイスキー アンド シネマ 琥珀色の名脇役たち』(同)、『ウイスキー アンド シネマ 2 心も酔わせる名優たち』(同)など多数。最新刊が『ヨーロッパ古代「ケルト」の残照』(彩流社)