中村明一★不思議の国のアリスと数学の多層構造

作曲家で尺八奏者、著述家でもある中村明一氏は、他方で氏の理系的な頭脳は数学に並々ならぬベクトルを向けます。中村氏が「不思議の国のアリス」にのめり込んだきっかけも、まさに数学。今回は、まず、物語が生まれた当時の数学的背景がどのような局面にあったか、それが現代に至るまでの世界に与えた影響についてみていき、ルイス・キャロルが物語の中で描こうとしていた数学的世界観について考察します。ある種非常に現代的とも言えるルイス・キャロルの精神構造が果たして何を求めていたのか、興味深いアプローチといえるでしょう。
収録:2022年5月、映像:47分

<中村明一プロフィール>
作曲家、尺八奏者。バークリー音楽大学、ニューイングランド音楽院大学院にて作曲とジャズ理論を学ぶ。自ら捜しあて極めた日本古来の呼吸法「密息」、独自に開発した方法による循環呼吸、「倍音」を自在に操る。外務省・国際交流基金の派遣・海外からの招聘など、世界40か国、150都市で演奏。文化庁芸術祭レコード部門優秀賞(平成11年度・17年度)、第19回松尾芸能賞受賞。作曲家としても活躍し、第18回文化庁舞台芸術創作奨励賞。NHK、ドイツ国営放送、フランスのラヴェル弦楽四重奏団、フィンランドのジャン・シベリウス弦楽四重奏団、ドイツのムンク・トリオなど、各方面より委嘱を受け、作品多数。著書『密息で身体が変わる』『倍音』他。
https://akikazu.jp/akikazunakamura/

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